「秒速5センチメートル」とは「桜の花びらが舞い落ちる速度」という意味で、「君の名は。」「天気の子」で有名な新海誠監督の作品。「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の短編三部作で構成され、それで一つの物語となる。
アニメ好きには有名な作品で「君の名は。」以前の新海作品における代表作である。独自の世界観は好き嫌いがあり名作ではあるが賛否両論がある。
まずは、ハッピーエンドではない。見終わった後に何かすっきりしないのだ。胸がつかえた感じ。この物語の伝えようとしてることは1回見ても分らないかもしれない。
新海ワールド全開のリアリティあるラブストリー作品の名作であると思うが、決して一般ウケはしない作品だ。ストーリーも繊細で緻密だし絵も綺麗だし、新海監督の実力ならもっと一般受けを狙えば必ず大ヒットして、新海監督ももっと有名になるのになと個人的に思っていた。
しかし「君の名は。」には一般受けする要素と新海監督の良さが融合し大ヒットした。新海ワールドファンとしては、最後に「君の名は。」の二人が出会わなかったらどうしようと・・・いちまつの不安と期待があったのだか。
個人的には三部作の中では「コスモナウト」が一番好きだ。いつも遠くを見つめ自分のことなど見ていないだろう主人公の貴樹に一途に恋をする同級生の花苗。舞台が南国でもあり健康的な花苗のキャラがこの物語における一輪の花であり光であった・・・
後にマンガの単行本で2巻が発行され、その中には、その後の展開も描かれており、大人になった花苗が東京の貴樹に会いに行くというストーリーがある。はたして貴樹は花苗によって閉じ込められた深遠の世界から抜け出すことができるのか?